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2026年3月22日

ITパスポート シラバス変更点まとめ
【シラバス5.0〜6.3】出題への影響と対策

ITパスポート試験の出題範囲はIPAのシラバス改訂とともに変化しています。 シラバス5.0(2021年)から最新の6.3(2024年10月)までの変更点を整理し、 受験対策に直結するポイントをまとめました。

ITパスポート試験のシラバスとは

シラバスとは、ITパスポート試験で出題される知識・技術の範囲と用語を定義した文書です。 IPAが公式に公開しており、試験で使われる用語の定義や、出題対象となる概念の深さが明記されています。

ITパスポート試験は、IT技術や社会環境の変化に対応するため、おおむね1〜2年ごとにシラバスが改訂されています。 特に近年はAI・DX・セキュリティ分野の急速な進歩を反映し、新しい用語や概念が継続的に追加されています。 受験勉強では、最新シラバスに対応した教材や過去問を使うことが重要です。

シラバス改訂の全体像

2021年以降のシラバス改訂を一覧にまとめました。

バージョン適用時期主な変更点
シラバス5.02021年4月〜AI・ビッグデータ・IoT等の第4次産業革命関連を強化
シラバス6.02022年4月〜擬似言語(疑似プログラム)の追加、プログラミング的思考の強化
シラバス6.12023年4月〜生成AI・DX推進関連の用語追加
シラバス6.22024年4月〜セキュリティ分野の強化(ゼロトラスト等)、クラウドサービスモデルの詳細化
シラバス6.32024年10月〜最新のAI技術動向の反映、サイバーセキュリティ用語の追加

各バージョンの変更点詳細

シラバス5.0の変更点(AI・IoT・ビッグデータ)

2021年4月に適用されたシラバス5.0では、Society 5.0やDXの潮流を受け、 第4次産業革命に関連する技術・概念が大幅に強化されました。 AIの機械学習・ディープラーニング、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ分析、 クラウドコンピューティングなどの用語が整備され、 フィジカル空間とサイバー空間の融合に関する概念も追加されています。

シラバス6.0の変更点(擬似言語・プログラミング的思考)

2022年4月適用のシラバス6.0では、プログラミング教育の必修化を背景に、 アルゴリズムを記述するための「擬似言語(疑似プログラム)」が出題対象として追加されました。 これにより、テクノロジ系の問題でフローチャートや疑似コードを読み解く問題が出題されるようになりました。 アジャイル開発やDevOpsなど、現代的なシステム開発手法の用語も拡充されています。

シラバス6.1の変更点(生成AI・DX)

2023年4月適用のシラバス6.1では、ChatGPTの社会的普及を受け、 生成AI・LLM(大規模言語モデル)・ハルシネーション(AIの誤情報生成)などの用語が追加されました。 また、経済産業省のDX推進指標やデジタルガバナンス・コードに関連する用語も整備され、 企業のDX推進に関する理解が求められるようになっています。

シラバス6.2の変更点(ゼロトラスト・クラウド)

2024年4月適用のシラバス6.2では、サイバーセキュリティ分野が大きく強化されました。 「ゼロトラスト」セキュリティモデルや、ネットワークとセキュリティをクラウドで統合する「SASE」、 多要素認証・エンドポイントセキュリティなどの用語が追加されています。 クラウドサービスモデル(IaaS・PaaS・SaaS)の詳細化や、 IaC(Infrastructure as Code)・クラウドネイティブなどの概念も新たに対象となりました。

シラバス6.3の変更点(最新AI・サイバーセキュリティ)

2024年10月適用の最新シラバス6.3では、AI技術の急速な進化とサイバー攻撃の高度化を反映した改訂が行われました。 プロンプトエンジニアリング・AIガバナンス・責任あるAIなどの概念が追加されています。 セキュリティ面では、サプライチェーン攻撃・ランサムウェアの高度化など、 近年の脅威動向に対応した用語が整備されました。

シラバス変更が出題に与えた影響

新シラバスの用語は追加直後に出題されやすい傾向があります。

IPAはシラバス改訂から1〜2回の試験サイクル内に、新規追加用語を積極的に出題する傾向があります。 たとえば、シラバス6.1で追加された「生成AI」関連用語は、令和7年度の公開問題で3問出題されています。 シラバス改訂のタイミングと受験時期を照合し、新出用語を優先的に押さえることが重要です。

実際の出題データとシラバス改訂の対応を見ると、以下の変化が確認されています。 生成AIはシラバス6.1(2023年4月)追加後、令和7年度試験で3問出題されました。 ゼロトラストはシラバス6.2(2024年4月)追加後、令和7年度試験で出題が確認されています。 一方、シラバス5.0で強化されたIoT関連は、令和7年度では1問まで減少しており、 時間の経過とともに出題頻度が落ち着く傾向も見られます。

出題傾向の詳細なデータ分析については、出題傾向分析記事もあわせてご覧ください。

最新シラバスで押さえるべき重要用語

シラバス5.0〜6.3で追加・強化された用語のうち、特に出題可能性が高いものをまとめました。

用語追加シラバス説明
生成AI(Generative AI)シラバス6.1テキスト・画像・コードなどを自動生成するAI技術
LLM(大規模言語モデル)シラバス6.1大量のテキストデータで学習した言語生成AI。GPT等が代表例
プロンプトエンジニアリングシラバス6.3AIに対する入力(プロンプト)を最適化する技術・手法
ゼロトラストシラバス6.2「すべてを信頼しない」前提でアクセスを検証するセキュリティモデル
SASE(サシー)シラバス6.2ネットワークとセキュリティ機能をクラウドで統合したアーキテクチャ
DX推進指標シラバス6.1経済産業省が公開するデジタルトランスフォーメーション推進の成熟度指標
擬似言語(疑似プログラム)シラバス6.0アルゴリズムを記述するための仮想的なプログラム記法。ITパスポートで採用
IaC(Infrastructure as Code)シラバス6.2インフラ構成をコードで管理・自動化する手法
クラウドネイティブシラバス6.2クラウドの特性を最大限に活用した設計・開発アプローチ
AIガバナンスシラバス6.3AIの開発・運用における倫理・リスク管理の仕組み
サプライチェーン攻撃シラバス6.3ソフトウェアや部品の供給ルートに侵入するサイバー攻撃手法
フィジカル空間・サイバー空間シラバス5.0現実世界とデジタル世界を統合するSociety 5.0の基本概念
ビッグデータ分析シラバス5.0大量・多様・高速なデータを解析して価値を引き出す技術・手法
アジャイル開発シラバス6.0短いサイクルで設計・開発・テストを繰り返す反復型開発手法

シラバス変更への対策

  1. 最新シラバスを必ず確認する。受験前にIPAの公式サイトで最新シラバスのバージョンを確認し、 受験予定の試験に適用されるシラバスを把握しましょう。
  2. 新規追加用語を優先的に対策する。直近のシラバス改訂で追加された用語は、次の試験で出題される確率が高いため、 重点的に学習しましょう。特にシラバス6.2〜6.3の用語は現時点で要注意です。
  3. AI・セキュリティ分野は継続的な学習が必要。この2分野はシラバス改訂のたびに新用語が追加されており、 最新動向を把握するために技術ニュースも参考にすると効果的です。
  4. 最新シラバス対応の過去問・教材を使う。古いシラバスに基づく教材では新規追加用語をカバーできないことがあります。 令和6〜7年度の公開問題を中心に演習し、最新傾向を体感しましょう。
  5. 廃止・縮小された用語への深追いを避ける。シラバスから削除された用語や出題頻度が下がっているトピックへ時間をかけすぎず、 重要度の高い分野に学習リソースを集中させましょう。

分野ごとの効率的な学習法については、ITパスポート勉強法ガイドも併せてご覧ください。 最新シラバスの改訂が合格率にどう影響しているかは、合格率の推移のデータも参考になります。

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令和7年度を解く令和6年度を解く令和5年度を解く

※ 本記事のシラバス変更情報はIPAが公開しているITパスポート試験のシラバス改訂情報に基づいています。 出題への影響に関する記述は公開問題のデータ分析に基づく独自見解であり、 IPAが公式に示すものではありません。 最新のシラバスおよび出題範囲はIPAの公式サイト(https://www3.jitec.ipa.go.jp/)でご確認ください。