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2026年3月22日

情報セキュリティマネジメント vs ITパスポート
違いを徹底比較【どっちを先に受ける?】

どちらもIPAが実施するCBT方式の国家試験ですが、レベルや出題範囲、求められる知識の深さは大きく異なります。 本記事では2つの試験を比較し、受験順や学習戦略のポイントを解説します。

ITパスポートと情報セキュリティマネジメント試験の概要

ITパスポート試験(IP)と情報セキュリティマネジメント試験(SG)は、どちらもIPA(情報処理推進機構)が実施する情報処理技術者試験です。 試験体系の中では、IPはエントリレベルの「レベル1」、SGはその一段上の「レベル2」に位置づけられています。

IPは「ITを利用するすべての社会人・学生」を対象とした幅広い試験であるのに対し、 SGは「組織のセキュリティを推進・支援する人」を対象とした試験です。 セキュリティの専門知識だけでなく、組織でのセキュリティ管理や運用の実践力が問われます。

試験内容の比較

以下の表で2つの試験の主要項目を比較します。受験料・試験時間は同じですが、問題構成や合格基準に違いがあります。

項目ITパスポート(IP)情報セキュリティマネジメント(SG)
ITスキル標準レベルレベル1レベル2
試験方式CBT(通年実施)CBT(通年実施)
問題数100問(四肢択一)科目A: 48問 + 科目B: 12問
試験時間120分120分
合格基準総合600/1000点以上 + 各分野300点以上各科目600/1000点以上
合格率約50%約50〜70%(年度変動大)
受験料7,500円(税込)7,500円(税込)
対象者ITを利用するすべての 社会人・学生ITの安全な利活用を 推進する人
出題分野ストラテジ・マネジメント・ テクノロジの3分野セキュリティ重点 + テクノロジ・マネジメント

出題範囲の違い

ITパスポートの出題範囲(3分野を幅広く)

IPはストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野から均等に出題されます。 ストラテジ系では経営・法務・会計、マネジメント系ではプロジェクト管理・開発手法、 テクノロジ系ではネットワーク・データベース・セキュリティと、IT全般を幅広くカバーします。 1つの分野を深堀りするよりも、広く浅く知識を身につけることが求められます。

SGの出題範囲(セキュリティ重点)

SGは情報セキュリティを中心に据えた試験です。 科目Aでは情報セキュリティ管理・リスク管理・セキュリティ技術が重点的に問われます。 テクノロジ・マネジメント分野も出題されますが、IPに比べてセキュリティに関連する問題の割合が格段に高くなっています。

SGのポイント:科目B(事例分析問題)がある

SGには科目B(12問)があり、実際のインシデント対応や情報セキュリティ管理の事例を読んで解答する形式です。 IPにはない「読解・判断力」が問われるため、単純な用語暗記だけでは対応できません。 過去問や模擬問題を通じて、事例形式の問題に慣れておくことが合格の鍵です。

難易度の比較

合格率だけを見ると、IPの約50%に対してSGは約50〜70%と高い年度もあり、一見SGの方が易しいように思えます。 しかし受験者層が異なる点に注意が必要です。IPは初学者が多い一方、SGにはIPの合格者やIT業務経験者が多く含まれます。 母集団のレベルが高いため、SGの合格率が高くても難易度が低いとは言えません。

求められる知識の深さの面では、SGはIPより明確に難しいと言えます。 IPはIT用語や基本概念の理解で対応できますが、SGではセキュリティの仕組み・運用手順・リスク対応など、 より実践的な知識が必要です。特に科目Bでは、問題文の状況を正確に読み取り、適切な対策を選ぶ判断力が問われます。

どちらを先に受けるべきか

ITパスポートを先に受けるべき人

IT全般の基礎知識がない場合は、まずIPから受験することを推奨します。 IPはIT用語・ネットワーク・セキュリティの基礎を幅広くカバーしており、SGの学習基盤になります。 また就活や資格取得の第一歩として、早期にIPを取得しておくと自信にもなります。

SGを先に受けるべき人

IT業務の実務経験がある方や、セキュリティ分野に特化して学びたい方は、SGから直接受験しても構いません。 特にシステム管理・情報システム部門・セキュリティ関連業務に携わっている方は、 実務知識がそのまま試験対策になるため、SGを優先するのが効率的です。

両方受ける場合の順番

両試験の取得を目指す場合、IP → SG の順番が効率的です。 IPで身につけたIT全般の基礎知識がSGの学習に直結するため、学習コストを抑えられます。 また試験体系もレベル1 → レベル2 の順が自然なステップアップです。

IPとSGの出題範囲には重複する部分(ネットワーク・セキュリティ基礎・マネジメント)が多く、 IPの学習経験がSGの対策に大きく役立ちます。 ITパスポートの具体的な学習方法はITパスポート勉強法ガイドを、 出題範囲の変遷はシラバス変更点まとめを参照してください。

ダブルライセンスのメリット

就職・転職での評価

IPとSGを両方持っている場合、「ITの基礎知識(IP)」と「情報セキュリティの実践力(SG)」の両面を証明できます。 特にIT職・情報システム部門・コンサルティング職への就職・転職では評価が高まります。 近年はサイバーセキュリティへの関心が高まっており、SGの価値は年々上昇しています。

学習範囲の重複(効率的に取得可能)

2つの試験には出題範囲の重複が多く、まとめて学習するのが効率的です。 ネットワーク基礎・セキュリティ用語・情報管理のルールなどはどちらの試験にも出題されます。 IPの学習後にSGを受験する場合、追加で必要な学習は主に「セキュリティ管理の深掘り」と「科目Bの事例問題演習」に絞られます。 効率的に学習すれば、比較的短期間での両試験合格も十分可能です。

出題傾向の詳細については出題傾向分析記事分野別難易度分析も参考にしてください。

過去問で実力チェック

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※ 本記事の試験情報はIPA(情報処理推進機構)が公開している公式情報に基づいています。 合格率・出題範囲・受験料等は変更される場合がありますので、受験前に必ずIPA公式サイトでご確認ください。 本記事の内容はPassDojoによる独自の分析・解説であり、IPAの公式見解とは異なる場合があります。