データストレージ&オペレーション入門 — データの運用管理
導入
システム障害でデータが消えてしまったら——そのとき「どれだけ早く復旧できるか」が企業の信頼を左右します。データを安全に保管し、いつでも使えるようにする運用管理は、ITシステムの根幹を支える重要な技術領域です。
くわしく知ろう
データストレージには大きく4種類あります。表形式でデータを管理するリレーショナルデータベース(RDB)、柔軟な形式でデータを扱うNoSQL、フォルダ構造でファイルを管理するファイルストレージ、インターネット経由で大容量データを保存できるオブジェクトストレージです。用途やデータの性質に応じて使い分けが行われます。
RDBの信頼性を支える原則として、ACID特性があります。原子性(Atomicity)はトランザクション全体が成功するか完全に失敗するかのどちらかであること、一貫性(Consistency)はデータが常に正しい状態を保つこと、分離性(Isolation)は複数のトランザクションが互いに干渉しないこと、永続性(Durability)は完了したトランザクションの結果がシステム障害後も失われないことを指します。
バックアップとリカバリを設計する際には、RPO(目標復旧時点)とRTO(目標復旧時間)の2つの指標が重要です。RPOは「最大どこまでのデータを失ってよいか」を示す時間、RTOは「障害発生からどれだけ早く復旧しなければならないか」を示す目標時間です。
クラウドストレージの代表例としては、Amazon S3やAzure Blobストレージがあります。初期設備投資なしで大容量を利用でき、利用量に応じた課金が特徴です。
具体例
ネットショッピングの注文データはRDBに保存し、商品画像はオブジェクトストレージに格納するといった使い分けが一般的です。また、夜間に自動バックアップを取得することで、翌朝障害が起きても前日のデータから復旧できるようにしています。
まとめ・試験ポイント
- RDB=表形式、NoSQL=柔軟な形式、オブジェクトストレージ=大容量クラウド保存
- ACID特性=原子性・一貫性・分離性・永続性の4つの保証
- RPO=許容できるデータ損失の時間的範囲、RTO=目標とする復旧時間
- クラウドストレージ=初期投資不要・使った分だけ課金
- 試験ではACID特性の各用語の意味とRPO/RTOの違いが頻出
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