マネジメント系

ITILとサービスデスク — IT運用の「教科書」

導入

パソコンが突然動かなくなったとき、社内のどこに連絡すればいいか迷ったことはないでしょうか。ITサービスをスムーズに運用するための「教科書」として世界中で使われているのがITILです。

くわしく知ろう

ITIL(IT Infrastructure Library)とは、ITサービスを安定的に提供・管理するためのベストプラクティス集を指します。英国政府が体系化したもので、世界標準のIT運用指針として広く採用されています。

ITILの中でも試験で特に重要なのが「インシデント管理」と「問題管理」の区別です。インシデントとは「今まさに起きているシステム障害やサービス停止」を意味し、インシデント管理はその影響をできるだけ早く取り除き、サービスを復旧することを目的とします。一方、問題管理は「なぜその障害が繰り返し起きるのか」という根本原因を特定・解決することを目的としています。インシデントが「火を消す」作業であるとすれば、問題管理は「出火しにくい構造にする」取り組みといえます。

また、サービスデスクとはユーザーからのすべての問い合わせや障害報告を一元的に受け付ける窓口のことです。SPOC(Single Point Of Contact:単一の問い合わせ窓口)とも呼ばれ、利用者がどこに連絡すればよいか迷わない環境を作る役割を担っています。変更管理(システム変更を計画的に管理する仕組み)もITILの重要な構成要素の一つです。

具体例

たとえば「メールが突然送れなくなった」という報告はインシデントです。サービスデスクが受け付け、まずメールサーバーを再起動して復旧させます(インシデント管理)。その後、「なぜ定期的に落ちるのか」を調査して設定ミスを修正するのが問題管理にあたります。

まとめ・試験ポイント

  • ITIL=ITサービス運用のベストプラクティス集(英国政府が体系化)
  • インシデント管理=今起きている障害を早期復旧させること
  • 問題管理=障害の根本原因を特定して再発防止すること
  • サービスデスク(SPOC)=ユーザーからの問い合わせを一元受付する窓口
  • 試験では「インシデント管理と問題管理の違い」が最頻出

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