表計算のカスタマイズ — RUNNING_SUM・WINDOW関数の制御
導入
累計グラフや移動平均は「表計算」で作れますが、Tableauの表計算には計算の方向や範囲を細かく制御する仕組みが備わっています。RUNNING_SUMやWINDOW関数を使いこなすには、この「どの範囲で計算するか」を理解することが鍵になります。
くわしく知ろう
Tableauの表計算は、ビュー上に並んだセルを対象として集計を行う特殊な計算です。通常の集計計算がデータソースに対して行われるのに対し、表計算はビューが描画された後の値を使って二次的に計算が行われます。
RUNNING_SUM は指定した範囲内で値を累積加算する関数です。たとえば `RUNNING_SUM(SUM([売上]))` とすると、月別の棒グラフに対して左から右へ売上を積み上げた累計折れ線を重ねることができます。RUNNING_MIN・RUNNING_MAX・RUNNING_AVGも同様の構造で、最小値・最大値・平均値を累積的に返します。
WINDOW関数はさらに柔軟で、「ウィンドウ」と呼ばれる任意の範囲内の集計値を返します。`WINDOW_AVG(SUM([売上]), -2, 0)` とすると「現在のマークから2つ前までの3点移動平均」が計算されます。範囲の指定には FIRST() / LAST() という特殊な値も使え、`FIRST()` はパーティションの最初のマーク、`LAST()` は最後のマークを示します。
表計算の動作に重要なのが「テーブルの計算方向(アドレッシング)」と「パーティション」の概念です。アドレッシングは計算が進む方向(どの軸に沿って計算するか)を決め、パーティションはその計算をリセットする区切りを指します。たとえば「表(横)」を選ぶと行ごとに計算がリセットされ、「ペイン(横)」を選ぶとペインの区切りでリセットされます。
具体例
たとえば月別の売上棒グラフに `RUNNING_SUM(SUM([売上]))` を重ねると、1月から12月へ向かって売上が積み上がる累計折れ線グラフが描けます。一方 `WINDOW_AVG(SUM([売上]), -2, 0)` を使うと直近3か月の移動平均線が得られ、季節変動を平滑化してトレンドを見やすくできます。
まとめ・試験ポイント
- RUNNING_SUM=指定範囲の累計を返す表計算関数
- WINDOW_AVG / WINDOW_SUM=指定ウィンドウ内の平均・合計を返す関数
- FIRST() / LAST()=パーティションの最初・最後のマークを示す値
- パーティション=計算をリセットする区切り、アドレッシング=計算が進む方向
- 表計算はデータソースではなくビュー上の値を対象に二次計算される
- 試験では関数の動作とパーティション・アドレッシングの組み合わせが問われる
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