セグメントの種類と設計 — Standard・Rapid・Streaming Segment
導入
セグメントを作るだけで施策に使えるわけではなく、「どのくらいの速さで更新されるか」「どのような条件で構成するか」がビジネスの要件を左右します。Standard・Rapid・Streamingという3種類のセグメントタイプを使い分けることで、目的に合った顧客グループの設計が可能になります。
くわしく知ろう
Data Cloudのセグメントには「Standard Segment(スタンダードセグメント)」「Rapid Segment(ラピッドセグメント)」「Streaming Segment(ストリーミングセグメント)」の3種類があります。それぞれ更新頻度とユースケースが異なります。
Standard Segmentは、定期スケジュール(通常12〜24時間サイクル)で「Segment Membership(セグメントメンバーシップ)」を再計算する標準的なタイプです。Unified Individualの複雑な属性条件やCalculated Insightsを使った高度なフィルタリングが利用でき、大規模なバッチキャンペーン向けに設計されています。
Rapid Segmentは、Standard Segmentよりも高頻度(数時間単位)でメンバーシップを更新できるタイプです。計算の複雑さには一定の制約がありますが、より早いサイクルで顧客グループを更新したい場合に適しています。Standard Segmentと比べて対応できる条件の複雑さに制限がある点が使い分けのポイントです。
Streaming Segmentは、顧客の行動イベントが発生した瞬間にリアルタイムでメンバーシップを評価・更新するタイプです。購入完了イベントや特定ページへのアクセスなど、即時対応が求められる施策に最適です。「Publish Segment(セグメント公開)」によって、更新されたメンバーシップが設定されたActivation Targetへ自動的に連携されます。
セグメントの設計をサポートする機能として「Segment Intelligence(セグメントインテリジェンス)」があります。これは作成したセグメントの規模推移やエンゲージメント指標を可視化する分析ツールで、セグメントの健全性確認や施策の効果測定に役立ちます。また「Related Attribute(関連属性)」は、セグメント対象のIndividualに直接紐づかない関連オブジェクトの属性(例: 関連する注文の最終金額)を条件として使用するための機能で、より複雑な顧客グループの定義を可能にします。
具体例
たとえば毎週月曜日にメールキャンペーン対象を更新するような用途にはStandard Segmentが適しています。一方、ECサイトで顧客が商品を購入した直後にリアルタイムでクロスセルの施策を動かしたい場合は、Streaming Segmentで購入完了イベントを条件としてメンバーシップを即時更新する設計が有効です。
まとめ・試験ポイント
- Standard Segment=12〜24時間サイクルの定期更新。複雑な条件・大規模バッチ施策向け
- Rapid Segment=Standard Segmentより高頻度で更新。条件の複雑さに制約あり
- Streaming Segment=イベント発生と同時にリアルタイムでメンバーシップを更新するタイプ
- Segment Membership=セグメントに含まれる顧客の所属状態を管理するデータ
- Publish Segment=更新されたメンバーシップをActivation Targetへ自動連携する機能
- Segment Intelligence=セグメントの規模推移・エンゲージメント指標を可視化する分析ツール
- Related Attribute=関連オブジェクトの属性をセグメント条件として使用するための機能
- 試験ではリアルタイム更新にStreaming Segmentを選ぶ判断とStandard/Rapidの違いが問われやすい
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