データマネジメント基礎

Agentforce連携の設計 — Data Cloudをエージェント基盤として使う

導入

AIエージェントが顧客の問い合わせに答えるとき、その顧客が「誰なのか」を知らなければ的外れな応答しかできません。Data CloudとAgentforceを連携させることで、エージェントは統合プロファイルを参照しながら個別文脈のある応答ができるようになります。

くわしく知ろう

Agentforceは、Salesforceが提供するAIエージェント基盤です。Service Agentが問い合わせ対応を、Sales Agentが商談サポートを担うなど、業務ごとに専用のエージェントが用意されています。これらのエージェントがData Cloudと連携することで、Unified Individualに蓄積された購買履歴・サポート履歴・行動データなどを参照しながら応答を生成できるようになります。

連携の中心的な仕組みが「RAG(Retrieval Augmented Generation:検索拡張生成)」です。RAGとは、AIが応答を生成する際に関連情報をリアルタイムで検索・取得して参照する手法を指します。Data CloudはRAGのデータソースとして機能し、エージェントが応答するたびにUnified Individualプロファイルから必要な情報を動的に取得します。これにより、汎用的なLLMがSalesforceの顧客固有の情報に基づいて応答を生成できます。

また、Data Cloudのセグメントに入ったことをトリガーとしてAgentforceのAgent Actionを起動する「Data Action連携」という仕組みもあります。たとえば「解約リスクセグメントに入った顧客が発生した」というイベントをData Cloudが検知し、Service Agentが自動的にフォローアップを開始するといった活用が可能です。エージェントの動作範囲や権限は「Data Cloud Topic」として定義し、エージェントがどのプロファイル情報にアクセスできるかをコントロールできます。

具体例

たとえばサポートチャットで問い合わせが入ったとき、Service AgentはData CloudのUnified Individualを参照し、その顧客が過去30日以内に同じ問題で問い合わせていることを把握した上で、初回対応とは異なるエスカレーション対応を自動的に選択できます。

まとめ・試験ポイント

  • Agentforce=Salesforceが提供するAIエージェント基盤(Service Agent・Sales Agentなど)
  • RAG(Retrieval Augmented Generation)=AIが応答時に関連情報を動的に検索・取得する手法
  • Data CloudがRAGのデータソースとなり、エージェントがUnified Profileを参照して応答を生成
  • Data Action連携=セグメント参加などのイベントをトリガーにAgent Actionを自動起動する仕組み
  • Data Cloud Topic=エージェントがアクセスできるプロファイル情報の範囲・権限を定義する設定
  • 試験ではRAGとData Cloudの関係、Data Action連携によるAgent起動の仕組みが問われやすい

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