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セキュリティ資格一覧とIPA試験の選び方
【入門から上級まで】

「セキュリティ資格」と一口に言っても、対象者・難易度・出題範囲はさまざまです。 本記事はIPA(情報処理推進機構)が実施する情報処理技術者試験の体系を軸に、 ITパスポート試験から情報処理安全確保支援士試験までのセキュリティ資格を整理し、 目的別の選び方と民間資格の種類までまとめて解説します。

セキュリティ資格を探しているあなたへ(本記事の役割)

本記事は、IPAのセキュリティ系試験体系を軸にした「セキュリティ資格の選び方ハブ」として、 ITパスポート試験・情報セキュリティマネジメント試験・情報処理安全確保支援士試験の3段階を一覧で整理し、 目的・レベルに応じてどの資格から検討すべきかをまとめています。

情報セキュリティマネジメント試験の制度変更の詳しい経緯については、姉妹記事情報セキュリティマネジメント試験はなくなる?制度移行の最新状況と今後の選択肢で詳しく解説しています。本記事では制度変更の背景説明は最小限にとどめ、 「今、どの資格から始めるべきか」という選び方に焦点を当てています。

IPAのセキュリティ系試験 体系図(レベル1〜4)

IPAが実施する情報処理技術者試験のうち、セキュリティに関連する代表的な試験は レベル1からレベル4(高度試験)まで、次の3段階で整理できます。

レベル1: ITパスポート試験(セキュリティ分野)

ITパスポート試験は、ITを利用するすべての社会人・学生を対象とした国家試験です。 セキュリティは出題分野の一つとして含まれており、情報セキュリティの基礎(機密性・完全性・可用性)、 パスワード管理、マルウェア対策、個人情報保護など、社会人として最低限押さえておきたい知識が問われます。 セキュリティ専門の試験ではないため、深い専門知識までは求められません。 IoT機器特有のセキュリティ脅威・対策など、より具体的な出題ポイントはIoTセキュリティの基本|よくある脅威・対策・試験頻出ポイントで解説しています。

レベル2: 情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、組織の情報資産を守る立場の方を対象とした試験です。 アクセス制御・インシデント対応・個人情報保護・セキュリティポリシー策定など、 実務に直結するマネジメント寄りの知識が問われます。科目Bでは事例形式の問題が出題され、 単純な用語暗記だけでなく、状況を読み解いて適切な対応を判断する力も試されます。

高度試験: 情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、IPAのセキュリティ系試験の中で最も専門性が高い高度試験(レベル4)です。 サイバーセキュリティ対策を専門的に担うエンジニアを対象とし、脆弱性診断・セキュアシステム設計・ インシデント対応の技術的側面など、実務レベルの専門知識が問われます。 試験は午前I・午前II(多肢選択式)と午後(記述式)で構成され、単なる用語の暗記ではなく、 実際のシステム構成やインシデント事例を踏まえて対策を記述する力が求められます。 合格すると「情報処理安全確保支援士」として登録できる、国家資格としての性質を持つ点も特徴です。 登録後は更新講習の受講が求められるなど、他のIPA試験にはない継続的な専門性の維持の仕組みがある点も、 この試験ならではの位置づけです。

レベル・難易度比較表

3つの試験のレベル・対象者・合格率目安・勉強時間目安・形式を一覧で比較します。

試験名レベル対象者合格率目安勉強時間目安形式
ITパスポート試験レベル1ITを利用するすべての社会人・学生約49%(R6年度実績)50〜150時間CBT(四肢択一100問・120分)
情報セキュリティマネジメント試験レベル2セキュリティ担当・情報システム部門約50〜70%(年度により変動大)公式な目安データなしCBT(科目A48問+科目B12問・120分)
情報処理安全確保支援士試験レベル4(高度試験)セキュリティの専門エンジニア・登録セキスペを目指す方約15〜20%公式な目安データなし(長期の専門学習が必要)午前I・II(多肢選択)+午後(記述式)

合格率・勉強時間の目安はいずれもIPA公式統計またはPassDojo編集部による推定です。 情報セキュリティマネジメント試験・情報処理安全確保支援士試験は、母集団の実務経験レベルが 試験によって異なるため、合格率の高低だけで単純に難易度を比較できない点にご注意ください。 ITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験のより詳しい比較は情報セキュリティマネジメント vs ITパスポート 徹底比較記事で解説しています。

目的別・レベル別の選び方

どの試験から始めるべきかは、ご自身の立場・目的によって変わります。3つの立場から整理します。

  • ITを利用する立場(一般の社会人・学生):まずはITパスポート試験がおすすめです。セキュリティの基礎知識を含め、 IT全般を幅広くカバーできるため、これから資格を取り始める方の第一歩に適しています。 特別な受験資格は不要で、業種を問わず社会人としての基礎教養を証明できる点も選ばれる理由です。
  • 組織のセキュリティ管理を担う立場(情報システム部門・セキュリティ担当):情報セキュリティマネジメント試験が適しています。 アクセス制御・インシデント対応・セキュリティポリシー策定など、 マネジメント業務に直結する知識を体系的に学べます。 自社の情報資産をどう守るかという「管理者視点」を養いたい方に向いた試験です。
  • 専門エンジニア(セキュリティ技術を専門とするエンジニア):情報処理安全確保支援士試験が対象になります。 脆弱性診断・セキュアシステム設計など、より高度で技術的な専門知識を証明できます。 セキュリティ製品の開発・運用や、診断・監査業務に携わるエンジニアのキャリアアップに直結する選択肢です。

2027年度の制度改定でも情報セキュリティマネジメント試験は「継続」

2026年3月にIPAが公表した試験制度見直し案では、情報セキュリティマネジメント試験は 廃止ではなく、新体系でも継続される見込みであることが示されています。 2027年度にデータマネジメント試験(仮称)が新設される予定ですが、 これは情報セキュリティマネジメント試験を置き換えるものではなく、レベル2の選択肢が増えるという位置づけです。

制度移行の詳しい経緯や、新体系での位置づけの変化については、姉妹記事情報セキュリティマネジメント試験はなくなる?制度移行の最新状況と今後の選択肢で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。制度改革全体の概要は情報処理技術者試験 2027年大改訂まとめでも整理しています。

民間のセキュリティ資格の種類

IPAの国家試験以外にも、セキュリティ分野の民間資格が数多く提供されています。 代表的な種類を紹介しますが、優劣の比較は行いません。目的や業務内容によって適した資格が異なるためです。

  • 国際資格:CISSP・CompTIA Security+など、国際的に通用するセキュリティ専門資格です。 グローバル企業や外資系企業でのキャリアを視野に入れる場合に選択肢となります。
  • クラウドベンダー資格:AWS Certified Security・Microsoft認定セキュリティ関連資格・Google Cloud認定セキュリティ関連資格など、 各クラウドベンダーが提供するセキュリティ資格です。 クラウド基盤の設計・運用を担うエンジニアが、利用するクラウド環境に応じて選ぶことが多い種類です。
  • 国内民間資格:国内の団体・企業が提供する情報セキュリティ関連の民間資格です。 特定の業界慣行や国内法制度に即した内容を扱うものもあり、日本国内での実務に直結しやすい特徴があります。

いずれもIPAの国家試験とは異なる観点で専門性を証明できるため、 IPAのセキュリティ系試験で基礎を固めたうえで、業務内容に応じて追加取得を検討するのがおすすめです。

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よくある質問

セキュリティ資格はどれから取ればいいですか?

IPAのセキュリティ系試験を軸にするなら、ITパスポート試験→情報セキュリティマネジメント試験→情報処理安全確保支援士試験という順序が基本ルートです。IT全般の基礎を固めたうえで、セキュリティ管理の知識、さらに専門的な技術力へと段階的にステップアップしていく流れになります。

情報セキュリティマネジメント試験はなくなるって本当ですか?

いいえ、廃止ではなく継続です。2026年3月にIPAが公表した試験制度見直し案でも、情報セキュリティマネジメント試験は新体系で継続される見込みとされています。制度移行の詳しい経緯は姉妹記事「情報セキュリティマネジメント試験はなくなる?制度移行の最新状況と今後の選択肢」で解説していますので、あわせてご覧ください。

未経験でもセキュリティ資格に挑戦できますか?

はい、挑戦できます。セキュリティ分野が初めての方は、受験資格を限定しないITパスポート試験からスタートするのがおすすめです。ITパスポートのセキュリティ分野で基礎用語を押さえたうえで、情報セキュリティマネジメント試験へとステップアップすると学習の負担を抑えられます。

IPAのセキュリティ資格と民間資格、どちらがいいですか?

目的によって適したものが異なります。IPAのセキュリティ系試験は体系的な基礎知識を幅広く証明するのに向いており、民間のセキュリティ資格は特定分野・製品への専門性を示すのに向いています。どちらが優れているというものではなく、キャリアの段階に応じて使い分けるのが現実的です。

まとめ:ITパスポートから段階的にステップアップしよう

  • IPAのセキュリティ系試験は、ITパスポート試験→情報セキュリティマネジメント試験→情報処理安全確保支援士試験の3段階
  • 初心者はITパスポート試験(レベル1)から始めるのが効率的
  • 組織のセキュリティ管理を担う方には情報セキュリティマネジメント試験、専門エンジニアには情報処理安全確保支援士試験が適している
  • 情報セキュリティマネジメント試験は2027年度の制度改定後も廃止ではなく継続の見込み
  • 民間のセキュリティ資格は種類が多く、IPA試験で基礎を固めたうえで目的に応じて追加検討するのがおすすめ

ITセキュリティ資格は、自分の立場(利用する側・管理する側・専門エンジニア)に合ったレベルから 始めることが遠回りしないコツです。 セキュリティ特化の資格取得順序に加え、IT資格全体の取得順序を確認したい方はIT資格おすすめロードマップを、無料で対策を始めたい方は無料IT資格対策まとめをあわせてご覧ください。AI分野の資格に関心がある方は、姉妹記事AI資格おすすめまとめ【2026年版】もご確認ください。

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※ 本記事の試験情報は、IPA(情報処理推進機構)が公表した公式情報およびPassDojo内の関連記事に基づいています。 合格率・勉強時間は変更される場合がありますので、受験前に必ずIPA公式サイト(https://www.ipa.go.jp/)でご確認ください。 2027年度の試験制度改定に関する内容は2026年3月公表の改定案(Ver.1.0)等に基づく暫定情報を含みます。

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