平均だけでは見えない — 平均値・中央値・最頻値の使い分け
平均値・中央値・最頻値の求め方と、外れ値や分布の形に応じた使い分けを、身近なデータの例で学びます。
目次読了目安 約2分
導入
「平均貯蓄額」のニュースを見て、自分の感覚とずれていると感じたことはないでしょうか。実は、平均値だけではデータの中心を正しく表せない場合があります。ここでは3つの代表値の使い分けを確認していきます。
くわしく知ろう
データ全体の中心の位置を表す値を代表値と呼び、平均値・中央値・最頻値の3つが代表的です。平均値は、データの合計を個数で割った値です。たとえば3、5、7の平均値は(3+5+7)÷3=5になります。
中央値(メジアン)は、データを小さい順に並べたときの真ん中の値です。個数が奇数なら真ん中の1つ、偶数なら真ん中の2つの平均を中央値とします。たとえば2、4、6、10なら(4+6)÷2=5です。最頻値(モード)は、最も多く現れる値で、度数分布表では度数が最大の階級の階級値を使います。
3つの違いは、外れ値への強さに表れます。平均値は極端に大きい値や小さい値に引っ張られますが、中央値は順番で決まるため、影響をほとんど受けません。たとえば5人の歩数(千歩)が4、5、6、7、28のとき、平均値は(4+5+6+7+28)÷5=10ですが、中央値は6で、多くの人の実感に近い値です。
分布の形との関係もあります。左右対称で山が1つなら3つの値はほぼ一致しますが、右に裾が長い分布では平均値が中央値より大きくなります。貯蓄額のように極端に大きな値を含むデータでは、中央値のほうが適しています。
具体例
たとえば全員が同じくらいの点数をとったクラスでは、平均値で十分に実態を表せます。一方、一部の人だけが極端に高い貯蓄をもつ集団では、平均値が実態より高く出るため、中央値で見るほうが安心です。
まとめ・試験ポイント
- 平均値=合計÷個数。外れ値に引っ張られやすい
- 中央値=小さい順に並べた真ん中の値。偶数個なら真ん中2つの平均
- 最頻値=最も多く現れる値。度数分布表では度数最大の階級の階級値
- 外れ値を含むデータや右に裾が長い分布では、中央値が実態に近い
- 右に裾が長い分布では、平均値>中央値になる
- 統計検定4級では、各値の計算と、データに合った代表値を選ぶ判断の両方が問われる
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