2027年新制度での扱い(注意)
2027年度春頃に開始予定の新試験制度でも、情報セキュリティマネジメント試験は「継続」と位置づけられています (出典: IPA公式「情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験の試験制度の見直しの検討状況について」、2026年3月31日公開・4月28日更新。現行制度は2026年度の試験実施をもって終了予定。 公表内容は検討状況であり今後変更の可能性があります)。詳しくは情報セキュリティマネジメント試験はなくなる?新制度での位置づけと次のステップをご覧ください(確認日: 2026年10月4日時点)。
情報セキュリティマネジメント試験の難易度を結論から確認
結論から言うと、情報セキュリティマネジメント試験は「ITパスポート試験に合格できる基礎知識があれば、計画的な学習で合格を目指せるレベル」の試験です。 直近3年度(令和5〜7年度)の合格率は69.0〜72.6%で推移しており、受験者の約7割が合格している水準です。
数字だけを見ると「易しそう」という印象を持つかもしれませんが、情報セキュリティマネジメント試験には科目B(事例問題)という、 ITパスポート試験にはない出題形式があり、単純な用語暗記だけでは対応しにくい部分が難易度を感じさせる要因になっています。
極端に難しい試験ではありませんが、暗記だけで乗り切れる試験でもありません。出題内容を正確に押さえたうえで、 事例を読んで適切な判断を選ぶ練習を重ねることが合格のポイントです。実際の出題形式に近い問題で力試しをしたい方は、情報セキュリティマネジメント試験 令和7年度公開問題(科目A12問・科目B3問、解説付き)もあわせてご活用ください。
試験形式(科目A・科目B)から見る難易度のポイント
情報セキュリティマネジメント試験の難易度を理解するには、まず試験形式を正確に把握しておく必要があります。 試験の概要を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施方式 | CBT方式により随時実施(通年) |
| 試験時間 | 科目A・科目B合わせて120分 |
| 出題数 | 60問(科目A48問+科目B12問) |
| 合格基準 | 総合評価点600点(1,000点満点)以上。科目A・科目Bを合算したIRT(項目応答理論)による評価点で判定 |
| 受験手数料 | 7,500円(税込) |
受験手数料は年度によって変動する可能性があるため、受験前にIPA公式「受験手数料」で最新の金額を確認してください。
ここで注意したいのは、合格基準が「科目ごとに600点以上」ではなく、「科目A・科目Bを合算した総合評価点が600点(1,000点満点)以上」という点です (出典: IPA公式「情報セキュリティマネジメント試験 出題内容」)。科目Bが極端に苦手でも、科目Aで得点を積み上げられれば合格ラインに届く可能性があるという仕組みを理解しておくと、 学習の優先順位を考えるうえで役立ちます。
科目B(事例問題)が難易度を左右する理由
情報セキュリティマネジメント試験の難易度を特徴づけているのが、科目B(12問)の事例問題です。 科目Bでは、架空の組織で発生したセキュリティインシデントや運用上の課題を題材にした文章が示され、 その状況に対して「次にとるべき対応」や「適切な管理策」を選ぶ形式で出題されます。 単純に用語の意味を知っているだけでは解けず、問題文の状況を正確に読み取り、学んだ知識をその場面にあてはめて判断する力が求められます。
ITパスポート試験にはこうした事例形式の出題がないため、ITパスポート試験に合格した経験がある方でも、 「科目Bは思っていたより難しい」と感じるケースが少なくありません。対策としては、過去に公開された公開問題を使って、 事例文の読み方と設問の意図をつかむ練習を重ねることが有効です。公開問題の入手方法や科目Bの傾向については、情報セキュリティマネジメント試験の過去問・公開問題の入手方法と科目B対策で詳しく解説しています。
合格率の推移(直近3年度・IPA統計情報より)
情報セキュリティマネジメント試験の合格率は、IPA公式が公開している統計情報で確認できます。 直近3年度と令和8年度の集計途中データを並べると、おおむね次のような推移になっています。
| 年度 | 受験率 | 合格率 |
|---|---|---|
| 令和5年度 | 91.3% | 72.6% |
| 令和6年度 | 91.6% | 69.0% |
| 令和7年度 | 91.4% | 70.0% |
| 令和8年度(4〜8月・集計途中) | 90.8% | 72.7% |
このように、直近3年度(令和5〜7年度)の合格率は69.0〜72.6%で推移しており、年度による変動はあるものの大きく下振れすることはなく、 おおむね7割前後で安定しています。また受験率(申込者のうち実際に受験した人の割合)も毎年度90%を超えており、 受験を決めた人のほとんどが実際に試験に臨んでいることが分かります。合格率は年度・受験時期によって変動しますので、 最新の数値はIPA公式「情報セキュリティマネジメント試験の情報処理技術者試験統計資料」で確認してください。
なお、ITパスポート試験との難易度比較や合格基準の違いの詳細は、情報セキュリティマネジメント vs ITパスポート 違いを徹底比較で整理していますので、そちらもあわせて参考にしてください。
推奨勉強時間の目安(ITパスポート取得者/未取得者別)
情報セキュリティマネジメント試験の推奨勉強時間について、IPA公式が公表している基準値はありません。 そのため、ここで紹介する勉強時間はあくまで一般的な目安であり、個人のIT経験や学習ペースによって大きく変わる点をご理解ください。
目安としては、ITパスポート試験に合格済みで基礎知識がある方であれば100〜150時間程度、ITパスポート試験を受けていない、 またはIT分野の基礎知識がまだ少ない方であれば150〜200時間程度を想定しておくと無理のない計画になります。 ITパスポート試験で学ぶネットワーク・セキュリティ・マネジメントの基礎知識がそのまま情報セキュリティマネジメント試験の土台になるため、 取得済みかどうかで必要な学習時間に差が出やすいのが特徴です。
学習の進め方としては、まず科目Aの出題内容(情報セキュリティ管理、リスク管理、関連法規、関連技術など)を一通りインプットし、 そのうえで科目Bの事例問題演習に時間を多めに配分するのがおすすめです。実務でセキュリティ管理やインシデント対応に関わっている方は、 業務経験が科目Bの判断力に直結するため、学習時間を短縮できる場合もあります。
ITパスポートとの難易度比較
情報セキュリティマネジメント試験は情報処理技術者試験のスキルレベル2、ITパスポート試験はスキルレベル1に位置づけられており、 試験体系上は情報セキュリティマネジメント試験の方が一段上の試験です。出題分野もITパスポート試験は 「ストラテジ・マネジメント・テクノロジ」を幅広く浅くカバーするのに対し、情報セキュリティマネジメント試験はセキュリティに関する知識を重点的に、 かつより実践的な深さで問う構成になっています。
合格率だけを比較すると、情報セキュリティマネジメント試験(直近3年度69.0〜72.6%)はITパスポート試験と同程度かやや高く見える年度もありますが、 これは受験者層(母集団)のレベル差によるもので、単純に「情報セキュリティマネジメント試験の方が易しい」とは判断できません。 求められる知識の深さや事例問題で判断力が問われる点を踏まえると、情報セキュリティマネジメント試験の方が明確に難易度が高い試験と言え、 母集団の違いを踏まえた合格率の詳しい比較は情報セキュリティマネジメント vs ITパスポート 違いを徹底比較で解説しています。
難易度を左右する受験者のバックグラウンド(実務経験の有無)
情報セキュリティマネジメント試験の難易度の感じ方は、受験者のバックグラウンドによって大きく変わります。
情報システム部門やセキュリティ担当として、アクセス制御・インシデント対応・セキュリティポリシーの運用といった業務に実際に関わっている方は、 科目Bの事例問題で問われる場面を実務のイメージと結びつけやすく、比較的スムーズに合格ラインへ到達しやすい傾向があります。
一方、IT業務の実務経験がなく、これから初めて情報セキュリティの知識を体系的に学ぶ方にとっては、 科目Aの用語・制度の理解に加えて、科目Bの事例を読み解く練習にもしっかり時間を確保する必要があります。 特に、個人情報保護法やセキュリティ関連の法規・制度は、実務で触れた経験がないと馴染みにくい分野です。 該当する方は、学習初期に用語の意味だけでなく「なぜそのルールが必要なのか」という背景まで理解するようにすると、 事例問題への対応力が身につきやすくなります。
実務経験の有無にかかわらず、情報セキュリティ資格全体の体系やレベル2試験の選び方を確認したい方は、IPAセキュリティ系資格ロードマップも参考にしてください。
また、情報セキュリティマネジメント試験は一発合格を前提にせず、科目A・科目Bそれぞれの手応えを振り返りながら計画的に学習時間を積み上げていく姿勢が大切です。 学習の序盤で科目Bの事例問題に手応えを感じられなくても、科目Aの知識が定着してくると、事例文の状況を理解しやすくなり、判断の精度も自然に上がっていきます。 焦って科目Bだけを繰り返すのではなく、科目Aとのバランスを意識しながら学習を進めることが、難易度を実感以上に高くしないためのポイントです。
よくある質問
情報セキュリティマネジメント試験の合格率はどのくらいですか?
情報セキュリティマネジメント試験の合格率は、直近3年度(令和5〜7年度)で69.0〜72.6%で推移しています。 令和8年度は4〜8月の集計途中時点で72.7%となっています。受験率は毎年度90%を超えており、申込者の多くが実際に受験している状況です。 年度・受験時期によって変動しますので、最新情報はIPA公式統計資料で確認してください。
情報セキュリティマネジメント試験の勉強時間の目安はどれくらいですか?
公式に定められた基準はありませんが、一般的な目安として、ITパスポート試験に合格済みの方は100〜150時間程度、 未取得の方は150〜200時間程度を想定しておくとよいでしょう。科目Aのインプットに加えて、科目Bの事例問題演習に時間を多めに配分することが合格のポイントです。
ITパスポート試験に合格していなくても情報セキュリティマネジメント試験を受けられますか?
はい、受験資格に制限はなく、ITパスポート試験に合格していなくても情報セキュリティマネジメント試験を受験できます。 ただし、ITパスポート試験で学ぶネットワーク・セキュリティ・マネジメントの基礎知識が土台になるため、 IT分野の基礎知識がまだ少ない方は、その分学習時間を長めに確保しておくと安心です。
まとめ
情報セキュリティマネジメント試験は、ITパスポート試験よりも一段上のレベルに位置づけられる試験で、 直近3年度の合格率は69.0〜72.6%、受験率は90%超で推移しています。合格基準は科目A・科目Bを合算した総合評価点600点 (1,000点満点)以上で、科目別の基準点はありません。難易度を特徴づけているのは、事例を読んで判断する科目B(12問)の出題形式で、 単純な暗記だけでは対応しにくい部分です。勉強時間の目安は、ITパスポート取得済みの方で100〜150時間程度、 未取得の方で150〜200時間程度と考えておくと無理のない計画が立てられます。
本記事で紹介した合格率・試験概要は年度・受験時期によって変動しますので、受験前に必ずIPA公式サイト「情報セキュリティマネジメント試験」で最新情報をご確認ください。実際の出題形式に沿った演習をしたい方は、情報セキュリティマネジメント試験 令和7年度公開問題で力試しをしてみましょう。過去問・公開問題の詳しい入手方法を知りたい方は、情報セキュリティマネジメント試験の過去問・公開問題の入手方法と科目B対策もあわせてご覧ください。